受験情報
2023年10月14日

令和6年度(2024年度)大学入学共通テストの仕組みを解説します

大学入学共通テスト会場

進学先の大学によって、受験科目や試験の範囲、形式などは大きく異なります。その中でも「大学入学共通テスト」は、重要視する大学が多い試験といえます。

今回はそんな大学入学共通テストについて、概要や仕組み、他の大学入試試験との違い、注意点などをご紹介していきます。

「大学入学共通テスト」とは、大学教育に必要となる基礎学力を測る全国試験

日本では、国公立大学を対象として昭和54年度より「共通第1次学力試験」が、そして平成2年度からは国公私立大学を対象として「大学入試センター試験」がおこなわれてきました。

「大学入学共通テスト」はこれらを引き継いだ全国試験です。令和3年度より現在まで実施されていて、令和6年度も同様のスタイルでおこなわれることが決まっています。

ちなみに、令和5年度(令和4年5月時点)において共通テストを大学入試に利用する国公私立大学・短期大学の数は、870にも上ります。国公立大学の場合、一般選抜受験者は原則としてこちらの共通テストを受験する必要があります。また、多くの私立大学や短期大学においては、合否の半手に共通テストの結果の一部を利用する「共通テスト利用方式」を採用しています。

大学入学共通テストの仕組み

マークシート

大学入学共通テストについて、さらに詳しく見ていきましょう。運営は、独立行政法人「大学入試センター」と、共通テストを利用する各大学が共同でおこなっています。

解答はマークシート方式

出題は複数の選択肢から記号などで解答する「マークシート方式」です。連続する複数の問題で、前後の問題の答えの組み合わせを解答する、という問題が出題されることもあります。

6教科、30科目より出題される

共通テストは、以下の6教科・30科目の構成となっていて、志望大学が指定する教科・科目を受験者が申込時に選択する形です。

教科

グループ

科目

科目選択方法

試験時間(配点)

国語

 

『国語』

 

 

地理歴史

 

「世界史A

「世界史B

「日本史A

「日本史B

「地理A

「地理B

10科目より最大2科目選択

(同一名称を含む科目の組み合わせは不可)

1科目選択60分(100点)

 

2科目選択130分(うち解答時間120分、200点)

公民

「現代社会」

「倫理」

「政治・経済」

『倫理、政治・経済』

数学

「数学Ⅰ」

『数学Ⅰ・数学A

2科目より1科目選択

70分(100点)

「数学Ⅱ」

『数学Ⅱ・数学B

『簿記・会計』

『情報関係基礎』

4科目より1科目選択

 

60分(100点)

理科

「物理基礎」

「化学基礎」

「生物基礎」

「地学基礎」

8科目より下記のいずれかで選択

 

A:理科①より2科目

B:理科②より1科目

C:理科①2科目+理科②1科目

D:理科②より2科目

理科①:2科目選択60分(100点)

 

理科②:1科目選択60分(100点)

2科目選択130分(うち解答時間120分、200点)

「物理」

「化学」

「生物」

「地学」

外国語

 

『英語』

『ドイツ語』

『フランス語』

『中国語』

『韓国語』

5科目より1科目選択

英語:リーディング80分(100点)、リスニング60分(うち解答時間30分、100点)

その他4言語:筆記80分(200点)

参照:「令和6年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト出題教科・科目の出題方法等」|独立法人大学入試センター

令和6年度(2024年度)の日程

共通テストの試験日は、大学入試試験に共通テストを利用する全大学において「同一の日」となります。毎年1月の中旬あたりにおこなわれることが多いです。令和6年度の日程は以下の通りに決定しています。

令和6年度の大学入学共通テスト実施期日

令和6年1月13日(土)、14日(日)

 

大学入学共通テストの活用法

勉強をする学生

全国で一斉におこなう共通テストの主な活用法は、主に次の2つです。

国公立大学の1次試験として

国公立大学を志望する場合は、原則として共通テスト(5教科7科目)を受験する必要があります。これが1次試験となり、自己採点等で2次試験(記述式がほとんど)を受験するかどうかを決定することになります。

私立大学・短期大学の「共通テスト利用方式」に利用する

私立大学や短期大学の入試では、独自に作成した筆記問題(記述式または選択式)が出題されることが多いです。その筆記試験の代わりに、共通テストの結果の利用を認めている学校も多くあり、次の2つのパターンに大別されます。

① 共通テスト利用方式:単独型
こちらは、私立大学入試の筆記試験の代わりに、共通テストの成績のみを利用して合否を決定するというものです。手軽さがメリットですが、その分倍率も高くなる傾向にあります。併願校の数を多くしたい方にはオススメです。

② 共通テスト利用方式:併用型
対する併用型は、私立大学や短期大学が独自に作成した試験の成績と、共通テストの成績を合計して合否が決定される、というものになります。たとえば、美大など実技テストを伴う入試などでおこなわれることが多いです。共通テストの成績だけで決まるわけではないため、実技テストでの挽回のチャンスもあるのがメリットでしょう。

まとめ

大学入学共通テストは、国公立大学だけでなく、多くの私立大学や短期大学の入試にも利用されている全国テストです。私立大学等の場合は、各大学によって利用できる方法が異なりますので、志望大学が指定する教科や科目をチェックしておきましょう。受験要綱の取り寄せは、毎年夏頃と早めですのでご注意ください。

志学塾では大学受験において全教科への対応場可能です。一流大学の合格実績も多数ありますので、ぜひお気軽にご相談ください。