2024年07月02日

自分に合った大学入試のタイプを選ぶ④一般受験

一般受験はとにかく早めに準備に着手すること!のんびりしていてはダメ!

 さて、前回まで推薦入試と総合型選抜に触れてきましたが、終わりに一般受験を考察してみましょう。

 早期に入学者を確保したい大学と早めに合格を取り付けたい受験生の利害が一致して、今では受験生全体の約50%が推薦入試と総合型選抜を選択していることは前にも述べました。そのせいで一般受験が極めて狭き門になりつつあるのですが、そのことがまだまだ受験生とその親御さんには浸透していないようです。それは都立高校の生徒の受験準備の遅さ(=ほぼ手遅れ)という事態に現れています。かつて「高3から塾に通ってもMARCHは無理!」という記事にも書きましたが、現在ではGMARCHに入れるのは約8人に1人、同じ年度に受験する受験生全体(高卒生も含む)の上位15%に入っていないとGMARCHには合格できません。ところが高3生も親御さんもかつての感覚で「高3から受験勉強を始めてもGMARCHに受かるだろう」と思っている方がたくさんおられます。無理です!今の世の中、高3からではGMARCHはおろか日東駒専への合格もおぼつきません。受験生の数が減っているのになぜ?と思われるかもしれませんが、下位の大学は入りやすくなっていても社会的評価の高いGMARCHや早慶は相変わらず多くの受験生が殺到するため狭き門であることに変わりはないのです。しかも2018年から始まった首都圏の私立大学の定員厳格化によってそれまでは定員の1.3倍まで認められていた合格者が1.1倍とされてしまいました。単純化すれば定員10,000人の大学であれば2017年までは13,000人を合格とできたのに2018年以降は11,000人しか合格させられなくなっているのです。つまりそれまでだったら合格できていたボーダー付近の2,000人が今では不合格にされているということです。これが偏差値の高い高校でもなかなかGMARCHの合格者が出ない理由です。この現実を多くの高3生とその親御様があまりにも知りません。「それが高3からでもなんとかなるだろう」という風潮に現れているのです。現在のGMARCHは高1から準備を始めないことには現役で合格するのは難しいのです。